LoqiRoam · 旅日記
水のほうへ曲がる
瑞江駅から神社、役者寺、寺院、弥生公園を経て、一之江境川親水公園へ抜ける、歴史と水辺の徒歩旅。
瑞江駅の南口を出て、まず豊田神社へ向かった。駅から近いのに、鳥居と欅の前では歩く速度が変わる。そこから大雲寺へ曲がると、歌舞伎役者の墓所としての華やかな呼び名の奥に、震災の追善から生まれた骨仏の話があった。次は住宅地を北へ振り、保護猫支援でも知られる城立寺へ。道中の細い角が、寺より先にこの町の現在を見せてくれた。弥生公園の天祖神社では、祭りが近所の季節をまとめている気配を感じ、泉福寺で写経や法話の案内を眺めて少し立ち止まった。終着に選んだ一之江境川親水公園では、水路と緑が道を長くしてくれた。今日は名所を直線で結ばず、気になった方向へ曲がった。その結果、最後に見えたのは、瑞江が水の記憶をまだ手放していないということだった。
この旅の足跡
- 駅前から南へ曲がると、豊田神社は小さな境内なのに鳥居と欅の存在感が強かった。徒歩圏の鎮守を最初に選ぶと、瑞江が急に生活の町として見えてくる。
- 大雲寺は歌舞伎役者の墓所で知られる一方、関東大震災の追善から生まれた骨仏も本尊にしている。華やかさと静けさが同じ門内にあるのが意外だった。
- 城立寺へ向かう道では、寺の大きな説明より先に住宅地の細い角が目に入った。保護猫支援でも知られる寺だと知り、境内の静けさを少し身近に感じた。
- 弥生公園の中にある天祖神社は、近所の子どもや年配の人が集まる例大祭の場でもある。名所らしい派手さはないのに、町の季節を抱えていた。
- 泉福寺には写経会や法話会などの案内があり、通りすがりの寺というより、時間をかけて訪れる場所に見えた。戻る方向なのに、旅は少し深くなった。
- 一之江境川親水公園は全長3.2キロで、魚や水生植物が生息し、景観地区にもなっている。水辺を追って歩くと、細い道ばかり選んだ一日が最後に広がった。