LoqiRoam · 旅日記

曲がり角の先で、水の町へ

JR藤森から古社と竹林、伏見稲荷の脇道を経て、酒蔵と水路へ下る旅。

JR藤森を出たとき、目的地は決めていなかった。まず藤森神社へ向かう道で、駅の近さに反して古社の時間が深く沈んでいることに驚く。そこから少し気まぐれに山側へ折れ、石峰寺の竹林で若冲ゆかりの五百羅漢と対面した。石の群れは静かなのに、ひとつずつ顔を探してしまう。伏見稲荷では、参道の人波をそのまま追わず、山ろくの脇道へ視線を逃がした。最後は水の町へ下り、月桂冠の酒蔵と十石舟の水路を歩く。寺社、竹林、混雑、蔵、水面。曲がり角を選ぶたび、伏見の印象が別の町へ変わっていった。

この旅の足跡

  1. 藤森神社の境内には、1712年に賜った本殿や重要文化財の社殿が残る。駅近なのに、かへし石や馬の社宝まで現れて少し意外だった。
  2. 石峰寺の竹林には、伊藤若冲が下絵を描いたと伝わる五百羅漢が並ぶ。石なのに表情が騒がしく、静かな境内で視線だけが忙しくなった。
  3. 伏見稲荷大社の参道は人を集める一方、南側には山ろくの住宅地も広がる。鳥居を追うより、混雑から逃げる角の方が今日は気になった。
  4. 月桂冠大倉記念館は伏見の酒造りの歴史を伝え、開館は9時30分から16時30分まで。蔵の壁は華やかさより、長く働いた疲れを見せていた。
  5. 十石舟は酒蔵の裏の河川沿いから出て、三栖閘門を見て戻る約55分の水辺の道。2026年は一般の三十石船運航がないと知り、舟の影が少し貴重に見えた。
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