LoqiRoam · 旅日記

道しるべは、だんだん小さくなる

公園、古社、寺、駅前の喫茶、渓谷をつなぎ、看板と小道の変化を楽しんだ。

武蔵引田を出ると、まず住宅地の中に残された木立へ向かった。秋留野公園では整えられた街区と昔からの緑が隣り合い、歩き始めの目が少しだけ細かくなる。秋留台公園まで進むと視界が広がり、トラックの白線より畑の向こうの小さな表示が気になった。そこから二宮神社へ折れると、しょうが祭りの賑わいを静かな社叢の中に想像する。西へ戻る途中の大悲願寺では、白萩と古い書簡が遠い土地同士を結んでいた。五日市駅前の山猫亭で温かい飲み物を挟み、最後はバスで秋川渓谷へ。石舟橋を渡る細い道、森の向こうの瀬音の湯。駅から始まった散歩は、いつの間にか文字を読む旅から、風景の音を読む旅へ変わっていた。

この旅の足跡

  1. 秋留野公園は雨間土地区画整理で整えられ、木々を残した広い公園。遊具の脇で、整った街区の中に昔の緑がまだ息づいているのが意外だった。
  2. 秋留台公園は秋川と平井川の間の秋留台地にあり、田園風景の中に400メートルトラックが現れる。走る場所なのに、遠くの畑の看板へ目が逸れてしまった。
  3. 二宮神社は武蔵国の二宮とされ、9月にはしょうが祭りで神輿と露店が通りを賑わせる。静かな社叢を見ていると、祭りの日の看板や声を想像したくなる。
  4. 大悲願寺には伊達政宗の書簡『白萩文書』が伝わり、横沢134の境内には色彩豊かな彫刻もある。白萩の季節でなくても、手紙が花の記憶を残す仕組みに驚く。
  5. 武蔵五日市駅前の山猫亭は紅茶とコーヒーの店。山へ向かう人の案内が並ぶ駅前で、湯気の向こうに次の小道の名前を探す時間が心地よかった。
  6. 瀬音の湯は秋川渓谷の乙津565にあり、石舟橋を渡って林の散策路から入れる。窓越しの緑と、ぬるっとした湯の感触が、看板探しの旅を静かに川へ戻した。
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