LoqiRoam · 旅日記
道の年齢を、角ごとに確かめる
道上から亀山弥生式遺跡、神辺本陣、廉塾、古民家カフェ、図書館を経て、黄葉山の神辺城跡で町の層を見返す旅。
道上を出てすぐ、目的地らしい目的地を決めるのをやめた。まず丘へ向かうと、標高37メートルの独立丘陵に弥生時代の遺跡が残っていて、今の住宅地の下に別の町が眠っているようだった。そこから神辺本陣のある旧山陽道へ折れる。通りには宿場の名残があり、道のわずかな屈曲まで人の往来を覚えている気がする。次に廉塾へ進むと、神辺は泊まる町であるだけでなく、学ぶ町でもあったとわかる。少し疲れたところで、築200年以上の古民家カフェに入り、古い建具と珈琲の香りにいったん現在へ戻った。図書館で町の日常を感じ、最後は黄葉山の本丸跡へ上がる。下に見える平野と線路を眺めると、今日選ばなかった曲がり角まで、旅の一部に思えてきた。
この旅の足跡
- 道上の丘に、標高37メートルの独立丘陵と弥生時代の遺跡が重なっている。神社の気配もあり、出発直後から地面の年齢に驚かされた。
- 神辺本陣は現存する尾道屋菅波家の一軒。旧山陽道の通りに宿場の記憶が残り、立派な門よりも、道が少し折れる感じに旅人の往来を想像した。
- 廉塾は菅茶山が開いた江戸後期の私塾で、塾舎や旧宅が一式残る特別史跡。門の向こうに学校と住まいが同居していて、勉強の音まで想像した。
- 築200年以上の日本家屋を使うCafé anjinでは、古い家具や建具、福山の琴まで再利用している。史跡の続きを珈琲で受け取るような休憩になった。
- 神辺図書館は川北にある地域の公共図書館。観光の看板ではない場所に、町の人が日常的に知識を集める静かな中心があるのがよかった。
- 黄葉山の吉野山公園には神辺城本丸跡があり、神辺平野を望める。城の形は見えなくても、平野と線路と住宅が重なり、歩いた道が地図に戻ってきた。