LoqiRoam · 旅日記

灯りと三猿、最後に甘いもの

江田から坂、公園、寺、石塔、宿場の灯り、桜の広場、菓子店を曲がり角でつないだ。

江田駅の西口を出て、赤いテントのCafe Springでいったん旅の速度を落とした。そこから東へ向かうと、住宅地の坂が思ったより素直ではない。荏田第三公園の階段を登り、小さな富士塚のそばで空を見上げたあと、真福寺へ。遊具のある公園から鎌倉時代の仏像を所蔵する寺へ移ると、同じ町の時間が急に何層にも見えてくる。さらに道端の庚申塔を探す。青面金剛と三猿は小さく、見つけた瞬間だけ道がこちらを見返したようだった。荏田宿常夜燈では、かつて旅人を導いた灯りが住宅の間に残っている。最後は小黒公園の円形の広場で、桜の季節ではない空白まで味わい、少し遠回りしてナッシュカッツェへ。旧道の記憶を歩いたあとにウィーン菓子を想像する、この順番の妙が今日の収穫だった。

この旅の足跡

  1. 駅西口の赤いテントが目印のCafe Springは、週替わりランチと手作りシフォンケーキの店。いきなり住宅街の静けさに食欲が混ざるのが面白い。
  2. 荏田第三公園は高低差を利用した階段の散策路があり、園内には小さな富士塚もある。公園なのに、坂を一段ずつ登る旅の感じがした。
  3. 真福寺は荏田町432-8にあり、鎌倉時代後期の重要文化財の釈迦如来立像を所蔵する寺。住宅地の奥で、時間の厚みだけが急に深くなる。
  4. 荏田下宿の庚申塔は荏田町379付近にあり、1793年銘と青面金剛、邪鬼、二鶏、三猿が刻まれる。小ささの中に道の分岐の記憶が残る。
  5. 荏田宿常夜燈は文久元年(1861)建立、高さ230センチの秋葉山常夜燈。宿場の真ん中に立つ灯りが、今は住宅の間で少し控えめに見える。
  6. 小黒公園は桜に囲まれた円形の原っぱと園路が特徴で、ベンチと水飲み場もある。名所らしさより、何も起きない広場の安心感に惹かれた。
  7. ナッシュカッツェは荏田西の住宅街にあるウィーン菓子店で、オーストリア国家公認マイスターの菓子を12時から18時まで販売。最後にザッハトルテを想像してしまう。
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