LoqiRoam · 旅日記

まっすぐ行かなかった日の足立

舎人公園から親水緑道、史跡、彫刻の神社を経て荒川へ。角を選び直しながら、自然と土地の記憶を拾った。

舎人公園を出るとき、目的地をひとつに決めるのをやめた。まず大池のそばでメタセコイアの列を眺め、木々が水面に映るかどうかを気にしているうちに、予定より早く園外へ出た。見沼代親水公園では、住宅のすぐ横を水路が静かに流れていた。そこから舎人天神社・西光院跡へ曲がると、観音堂跡や庚申塔のような小さな痕跡が、街の足元に残っている。舎人氷川神社では、外観のみ公開の本殿に龍や神話の彫刻があると知り、近づけない距離のほうが想像を働かせることもあると思った。昔の宿場と市場町の記憶を住宅街の角に重ね、最後は荒川の風へ出た。遠回りだったが、道が勝手に旅の順番を決めてくれた。

この旅の足跡

  1. 大池のそばにメタセコイアの並木があり、風が弱いと水面にも木立が映るらしい。広い公園なのに、最初の角で景色がもう一度折れた。
  2. 見沼代親水公園は約1.7kmの親水緑道として整備され、遊歩道が住宅地のすぐ横を通る。水路のまっすぐさに誘われ、予定の角をひとつ外した。
  3. 舎人天神社・西光院跡には観音堂跡や庚申塔、馬頭観音が残ると案内されている。派手な門はないのに、曲がり角の先で土地の古さが急に立ち上がった。
  4. 舎人氷川神社の本殿は外観のみ公開で、天保7年の建物に昇龍や降龍、八岐大蛇退治などの彫刻が施されている。近づくほど細部が増えた。
  5. 舎人地区は江戸時代に赤山街道の宿場として栄え、明治から昭和には市場町でもあったという。今の住宅街を歩くと、静けさの下に商いの記憶がある。
  6. 足立区の計画では荒川河川敷左岸が8,390mの歩きたくなるルートに含まれる。建物の列を抜けると風が主役になり、今日は最短距離を選ばなかったことが少し可笑しい。
地図と足跡で読む