LoqiRoam · 旅日記

石の白さ、古い梁、山の記憶

平家伝承、二上山の地質、山麓の古民家という三つの発見を、志都美から香芝・二上山方面へつないだ。

志都美を出ると、まず南上牧の石段へ向かった。浄安寺には弁財天と平家ゆかりの由来が残り、静かな境内なのに物語の入口のようだった。そこから列車で香芝へ移り、二上山博物館で旧石器時代から近代までの資料を見た。山へ行く前に山の時間を知ると、次の景色が少し違って見える。屯鶴峯では、白い凝灰岩の層が鶴の群れのように立ち上がっていた。火山の記憶がこんな軽やかな姿になるのかと驚く。歩みを山麓へ戻し、晴れた週末だけ開く古民家の葛城庵茶房で、太い梁を眺めながらひと休み。最後は二上山の寄り添う峰を見上げた。伝承、石、甘味。その三つが、別々の小さな発見ではなく、この土地を歩いた順番として残った。

この旅の足跡

  1. 浄安寺は、南上牧の石段の先に弁財天を祀る寺。平家ゆかりの由来が二説も残るのが面白く、伝承はどこまで土地の景色を変えて見せるのだろう。
  2. 二上山博物館は9時から17時まで開き、旧石器時代から近代までを扱う。山を眺める前に石や暮らしの履歴を知ると、ただの丘が急に長い時間を帯びて見えた。
  3. 屯鶴峯の白い凝灰岩は、二上山の火山活動と侵食がつくった県指定天然記念物。遠目には鶴の群れなのに足元は石の層で、景色の正体が二度変わった。
  4. 二上山は雄岳と雌岳が寄り添い、万葉集や大津皇子の物語まで重なる山。登る前の山麓では、整った山容と古代の重さが同じ景色に収まるのが不思議だった。
  5. 葛城庵茶房は築100年超の古民家を使い、晴れた土日に11時から15時まで営業する。山のふもとで梁を見上げながらそばや和スイーツを選ぶ時間が、旅を柔らかくした。
  6. 香芝サービスエリア上りは24時間の売店や軽食があり、地元の名産も扱う。ただし高速道路上なので徒歩の終点には選ばず、道の向こうにある旅人の補給地として想像した。
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