LoqiRoam · 旅日記
駅前から、色の境目を歩く
日光駅周辺の明るさを起点に、神橋の朱と水、歴史館と社寺の木と装飾、御用邸の庭、植物園の緑へ移る旅。
出発点では、まず駅前らしい看板と案内の明るさを想像しながら歩き始めました。日光駅の周辺を離れると、道は少しずつ山の入口らしくなり、神橋で朱色と大谷川の青緑が出会います。橋の華やかさのあとに金谷ホテル歴史館へ寄ると、濃い木の色と、昔の旅人を迎えた建物の落ち着きがありました。東照宮では杉の森の中に金と朱の細かな装飾が重なり、色を集める旅の気分がいちばん高まります。けれど、田母沢御用邸の長い木造空間と庭で歩みはゆっくりに変わりました。最後の日光植物園では、看板の色ではなく葉の重なりを眺めます。駅前から遠くへ来たのに、旅の終わりは静かな緑の中で、最初の明るさまでやさしく思い出せました。
この旅の足跡
- 日光駅の周辺にはJR駅と東武駅の案内所があり、旅の入口らしい明るさがあります。看板の色と山へ向かう道の空気が、ここからどう変わるのか楽しみです。
- 神橋は28メートルの朱塗りの橋で、大谷川の水と山の入口が一枚に重なります。赤い欄干は思ったより元気で、水の青緑との境目をじっと見たくなります。
- 金谷ホテル歴史館は、かつての武家屋敷を残し、外国人向けの宿の始まりにもつながる建物です。濃い木の色の中に、旅人を迎えた開放感がまだある気がします。
- 東照宮は世界遺産の社寺群の中心で、杉の暗い緑の中に金色や朱色の装飾が現れます。静かな森と細かな彫刻の派手さが同居する理由を考えたくなりました。
- 田母沢御用邸記念公園は106室をもつ大規模な木造建築で、庭の緑が建物の長い廊下に添います。朱色を見続けた目が、木目の静かな濃淡にほっとしました。
- 日光植物園は標高647メートルの涼しい環境にあり、春から秋まで植物の細かな色を見られます。建物の色を集めてきたのに、最後は葉の重なりが一番長く残りそうです。