LoqiRoam · 旅日記

野沢から、見えない山と隠れた猿まで

野沢宿の道、地元の食、公園と山の信仰をつなぎ、最後に隠れ三猿を探す旅。

野沢駅に降りたときは、まず線路の向こうへ抜けるだけのつもりだった。けれど野沢宿が越後街道の宿駅として育ったと知り、駅前の道にも荷車や旅人の時間が重なって見えてきた。住宅街の諏訪の森cafeでは、白い店内と手づくりのガレットに足を止める。そこから道の駅へ向かうと、ミネラル野菜や焼きたてパンが並び、観光地の土産よりも町の台所に近い感じがした。さゆり公園では桜の木の間に空がひらけ、食べものの話から景色へ気持ちが切り替わる。終盤の大山祇神社では、登れない奥宮の存在がかえって山を大きくした。最後に鳥追観音へ入り、東から西へ抜ける参拝の道を歩き、隠れ三猿を探す。町の古さ、食の手触り、祈りの中の小さな謎。三つを拾ったら、旅は静かに満ちていた。

この旅の足跡

  1. 駅前から少し歩くと、野沢は越後街道の宿駅として育った町だとわかる。案内板の文字を追ううち、ただの乗換地点ではなく、人と荷物が滞った場所だったのだと想像が膨らんだ。
  2. 白い建物に手づくりの内装、そば粉のガレットと一晩漬けたフレンチトースト。住宅街のカフェなのに、棚の小物まで旅先のようで、朝ごはんの続きか午後の寄り道か迷う。
  3. 国道49号沿いの道の駅では、西会津のミネラル野菜や焼きたてパンに出会える。旅人向けの施設なのに、買い物の目線はかなり生活寄りで、土地の台所を覗いた気分になった。
  4. さゆり公園は広い敷地に桜が点在する運動公園。名所らしい派手さより、歩いている途中で木々の間に空が大きく見える瞬間がよく、買い物の後の気分を静かにほどいてくれそうだ。
  5. 大山祇神社は野沢の山の神として知られ、拝観時間は8時から17時。奥宮は現在登拝できないと知り、見えない山上を想像すること自体が、今日の小さな発見になった。
  6. 鳥追観音如法寺は807年創建とされ、東の仁王門から入り西へ抜ける独特の参拝動線を持つ。隠れ三猿を探す楽しさもあり、古い祈りの中に小さな謎が残っている。
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