LoqiRoam · 旅日記

港町で拾った三つの気配

五色浜の風、郡中の味、伝説と信仰の重なりを拾い、しおさい公園で旅をほどいた。

郡中港を出ると、最初に見つかったのは海そのものより、海と町の距離でした。五色浜公園の松林を抜け、古い家並みが残る郡中の通りへ戻ると、景色は潮色から軒先の色へ変わります。そこで揚げたてのガンスを思い浮かべ、次に五色姫伝説を五つの素材で包んだ菓子に出会いました。ひとつめは海辺の風、ふたつめは土地の味、みっつめは物語が形を変えて残ること。伊豫岡八幡神社では、商いの町の奥に長い信仰の時間が重なっているのを感じます。最後はしおさい公園まで歩いて、広い芝生と海を前に立ち止まりました。大きな観光地を制覇したわけではないのに、出発時より伊予の輪郭が少しだけ立体的になっています。

この旅の足跡

  1. 松林の向こうに伊予灘がひらけ、彩浜館や相撲場まで同じ公園に収まっていました。港から近いのに、風景の音だけ少し遠くなります。
  2. 郡中の通りには、江戸から大正の家が残る一角があります。新しい店の気配と古い軒先が並ぶので、歩く速度が自然にゆっくりになりました。
  3. 郡中駅近くのからき天ぷら店では、ガンスやコロッケ天ぷらを店内で揚げています。魚の町らしい名前に少し驚き、熱いうちの香りを想像しました。
  4. こんだの「五色の願い石」は、五色姫伝説を小豆や栗、青えんどうなど五つの素材で表した菓子です。伝説が手のひらサイズになるのが面白い。
  5. 伊豫岡八幡神社は、宇佐八幡宮にまつわる古い由緒を持ち、境内には多賀や金刀比羅など複数の社もあります。町の近くにこんな層があるとは。
  6. しおさい公園は郡中港から徒歩約30分、朝8時30分から夜まで開いています。広い芝生の前で海を眺めると、町歩きの細部がゆっくりほどけました。
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