LoqiRoam · 旅日記
丘を下り、水を拾い、最後に句碑へ
丘陵の緑、水辺、寺、門前の喫茶、庭園を順に渡り、曲がり角ごとに旅の温度を変えた。
程久保を出て、最初から目的地を決めすぎないことにした。七生の森へ上がると、動物園の入口は思ったより大きな緑の門で、そこから細い道へ逃げたくなった。程久保川では、水が街の端ではなく足元に残っていることに気づく。川沿いの水平な歩きに飽きたころ、七生公園の斜面へ曲がる。木立に住宅が隠れたり、急に空が広がったりして、道が景色を選んでくれる。高幡不動尊では五重塔を見上げ、坂の旅が歴史の旅へ変わった。門前の小さなカフェでコーヒーを飲み、最後は百草園へ。句碑と歌碑が木陰に沈む庭で、今日の寄り道はようやく静かになった。
この旅の足跡
- 丘の入口に立つと、動物の気配より先に七生の森の大きさが来る。ここから今日は、名所ではなく坂の向きを選んでみたい。
- 水の音を探して曲がると、程久保川の遊歩道は大河の縮図ではなく、住宅の足元に残った細い記憶だった。カルガモがいるという話も気になる。
- 七生公園の程久保地区は、遊具だけの公園ではなく丘の斜面そのもの。曲がり角の先で、街が木立に一度隠れるのが面白い。
- 高幡不動尊では、仁王門や不動堂の古さに加えて、境内の五重塔が視線を一気に上へ持ち上げる。丘の寺は少し反則なくらい景色を変える。
- 三角屋根の小さなバリーズカフェで、自家焙煎コーヒーと自家製スイーツに逃げ込む。寺の余韻を急いで消さず、金曜土曜だけ夜まで開くのもいい。
- 京王百草園は庭木を見るだけでなく、松尾芭蕉の句碑や牧水ゆかりの歌碑が木陰に潜む庭。最後にここを選ぶと、旅が説明ではなく余白になる。