LoqiRoam · 旅日記
水辺へ下り、石段を上り、風の軽さで終わる
岡田のカフェから滝宮の歴史と水辺、琴平の石段、丸亀城と地元工芸まで、寄り道の気分でつないだ。
岡田では、駅を出てすぐに大きな目的地へ向かわず、こたにのパン屋さんを併設したカフェに寄った。旅の始まりに焼きたての気配があると、知らない町も少しだけ生活の側から見えてくる。そこから滝宮へ移ると、菅原道真の官舎跡に建つ天満宮が現れ、時間の流れが急に深くなった。けれど境内に長居しすぎず、綾川沿いの公園へ下りた。古い由緒のあとに水の音を置くと、町の記憶が重たくなりすぎない。琴平では門前町の人波に紛れて石段を上り、振り返るたびにさっきまで歩いていた平地が遠くなった。丸亀へ戻ってからは、高石垣の城で視線を高くし、最後にうちわの実演と庭園へ向かった。石の迫力のあとに、風を受ける薄い竹と紙が来る。その順番が妙に気に入った。曲がり角は道だけでなく、町の時間の向きを変えるものらしい。
この旅の足跡
- 岡田駅から少し歩くと、こたにのパン屋さんを併設したcafeKOTANIがある。店名からして寄り道を誘うし、朝の町で何を選ぶか少し迷った。
- 滝宮天満宮は菅原道真が讃岐守だった時代の官舎跡に建つという。静かな境内なのに、千年以上前の赴任先が今の町角に残ることが不思議だ。
- 綾川沿いの滝宮公園は府中湖の上流にあり、町民の憩いの場と紹介されている。神社の余韻のあと川へ下りると、旅が急に呼吸しやすくなりそうだ。
- 金刀比羅宮は象頭山の斜面にあり、御本宮まで石段が785段続く。門前の賑わいに紛れて登り始めると、どこで振り返るかが小さな賭けになる。
- 丸亀城は高石垣と現存十二天守のうち最小の天守で知られる。小さいのに城下を見下ろす高さがあり、登った後の景色が少し意外に大きい。
- 丸亀うちわミュージアムは中津万象園内に移り、歴史展示だけでなく職人の実演や販売も見られる。城の石とは違う、薄く軽い地元の手仕事に惹かれた。
- 中津万象園は受付が16時30分までで、庭園と丸亀美術館を一緒に見られる。最後に木陰と展示室を選べるのがよく、旅の出口を急がずに済む。