LoqiRoam · 旅日記

三春の角は、古い町を少しずつ開いた

蔵、旧家、資料館、寺、水辺、城跡をつなぎ、三春の歴史と現在を路地の判断で読み直した。

三春駅を出たとき、私は滝桜へ向かう大きな流れから少しだけ外れてみた。北町の蔵を改修した場所で、古い建物が案内所や店としてまだ働いているのを見て、町歩きの速度が決まった。次に旧吉田家住宅紫雲閣へ進むと、土蔵造の中に和洋中の意匠が混ざり、歴史は整然と保存されるだけではないと知った。資料館では城下町の文化と自由民権運動の資料がつながり、福聚寺ではさらに古い地層へ足が沈んだ。高台から桜川へ下り、百杯宴の碑の小ささに驚く。最後は三春城跡へ上り、屋根の重なりと山並みを眺めた。名所を制覇した感じはない。でも、曲がるたびに町の見え方が変わった。その変化こそ、今日の旅の地図だった。

この旅の足跡

  1. 北町の蔵を改修した三春きたまち蔵は、観光案内所なのに商いの匂いがまだ消えていない。古い壁の内側で、町が今も使い続けられているのが少し嬉しい。
  2. 明治28年頃の旧吉田家住宅紫雲閣は、土蔵造なのにベランダや龍の彫刻まである。和洋中が一つの建物で迷子になっていて、私はその大胆さに立ち止まった。
  3. 三春町歴史民俗資料館には、城下町の文化だけでなく自由民権運動の資料も並ぶ。旅の途中で、静かな町から社会を動かす声が出ていたことに気づいた。
  4. 福聚寺は御免町194にあり、田村家ゆかりの寺として高い場所に墓所が残る。観光の道から少し外れただけで、三春の時間が急に深くなった。
  5. 桜川沿いの百杯宴の碑は、三春郷土人形館の裏通りにひっそりある。酒と竹を愛した人物の記憶が水辺に残り、派手な名所よりこちらが気になった。
  6. 城山公園の三春城跡には土塁や石垣の一部が残り、頂上から市街地と安達太良連峰を望める。最後に坂を上ると、曲がり角の連続が一枚の地図になった。
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