LoqiRoam · 旅日記
鉄の青から、暮らしの色まで
岳南富士岡から、鉄道、竹林、製紙工場、喫茶店、吉原宿をつないで駅前の色を集めた。
岳南富士岡を出ると、車庫と機関車ひろばが見えて、最初の色は迷わず鉄の青になった。そこから歩いて岳南忠霊廟の丘へ向かうと、駅の機械的な景色が桜や緑の静けさに変わる。比奈では竹採公園の細い竹と、すぐ近くにある大きな製紙工場の輪郭が同じ空に入り、富士市の景色は一色ではないのだと気づいた。岳南原田で喫茶店に寄って足を休め、最後は電車で吉原宿の方へ戻る。高潮で宿場が移ったという街道の歴史を思いながら商店街を歩くと、古い道の記憶に現代の看板や軒先の色が重なった。名所を順番に集めたというより、駅から出た一色が、竹、工場、飲み物、街道へ少しずつほどけていく旅だった。
この旅の足跡
- 岳南富士岡駅には車庫があり、構内には貨物営業時代の電気機関車を展示する機関車ひろばもある。駅前から鉄の青が始まる感じで、旅の入口としてうれしい。
- 岳南忠霊廟は比奈の里の桜の名所として紹介され、富士岡駅から徒歩圏にある。花の季節でなくても、丘の緑へ色が切り替わる寄り道になりそうで楽しみだ。
- 比奈駅の周辺には大型工場がある一方、丘を少し上ると桜並木や竹採公園がある。工場の大きさと竹の細さが同じ駅の近くに並ぶのが意外だった。
- 比奈駅のホーム周辺からは製紙工場の景色が見え、岳南電車の工場夜景でも知られている。昼の煙突は夜とは違う表情だろうか、と立ち止まって見たくなる。
- 岳南原田駅の近くには喫茶店ロッキーがあり、駅前の移動に休憩の時間を足せる。工場の白い煙突を見たあと、温かい飲み物で町の音を聞きたい。
- 吉原宿は東海道五十三次の宿場で、高潮の被害を受けて内陸へ移った歴史がある。吉原商店街へ続く道を歩くと、古い街道の記憶と今の看板の色を一緒に拾えそうだ。