LoqiRoam · 旅日記
水面をたどって、鳥居の先へ
伏見の名水、酒蔵、水辺を歩き、最後は稲荷山の眺望へ向かう旅。
近鉄丹波橋を出ると、まず御香宮神社へ向かった。名水百選の御香水が今も汲める境内で、伏見の水は伝説ではなく暮らしの手触りとして残っていた。月桂冠大倉記念館では、その水が酒造りの道具や歴史に姿を変える。濠川では十石舟の運航状況を確認し、今日は舟の代わりに水路沿いを歩いた。白壁の蔵が水面に揺れるだけで、同じ町が少し遠い時代に見える。伏水酒蔵小路でひと休みしてから電車で伏見稲荷へ移動。千本鳥居を抜け、四つ辻まで登ると、朱色の回廊は木々の静けさに変わり、最後には京都の町が眼下に開いた。今日集めた三つは、名水が暮らしを支えること、水辺が町の時間を変えること、そして鳥居の先に眺望と静けさが待っていること。
この旅の足跡
- 御香宮神社では、環境省の名水百選にも選ばれた御香水を実際に汲める。極彩色の本殿と静かな鎮守の杜が隣り合うのも意外だった。
- 月桂冠大倉記念館には酒造用具や創業以来の資料が並び、館内ガイドで酒造りの物語も追える。蔵の静けさが、試飲前の気持ちを整えてくれそうだ。
- 濠川の水路は、かつて伏見と大阪を結ぶ水運の道だった。2026年は通常運航ではなくイベント運航なので、今日は舟を待たず、白壁が水面にほどける歩道を選ぶ。
- 伏水酒蔵小路は商店街の間にあり、18蔵元の酒を集めた酒蔵カウンターと複数の飲食店が一つの小路に収まる。次は何を一杯に合わせるか迷う。
- 伏見稲荷大社の境内図を見ると、千本鳥居の先に奥社奉拝所や熊鷹社、さらに稲荷山の峰々が続く。入口だけで終わらない構造に、少し登ってみたくなる。
- 四つ辻は稲荷山の途中で京都市街を望める場所。鳥居の朱色だけを追っていた視線が、ここで急に遠くへ開くのが今日いちばんの驚きになりそうだ。