LoqiRoam · 旅日記
川風の向きを確かめる
江南の生活史と寺社を経て木曽川へ向かい、遊歩道と花の公園、カフェで静かな一日を結んだ。
江南を出て、まず市民文化会館の中にある歴史民俗資料館へ向かった。駅から近い場所なのに、展示された道具を見ていると町の時間が少し遠くなる。曼陀羅寺公園では藤の名所という華やかな記憶をたどりながら、花のない時期にも残る木陰と空の広さを拾った。古知野神社へ戻ると、今度は景色ではなく音の少なさが印象に残った。そこで旅の向きを変え、木曽川沿いの遊歩道へ公共交通を交えて移動した。長く続く道を歩くうち、整備された歩道と河川敷の境目が曖昧になり、フラワーパーク江南では花壇の向こうに川の大きな空が開いた。最後はKOTIで一息つき、遠くへ出かけたというより、町の中に分散していた静かな気配を拾い集めた一日だった。
この旅の足跡
- 江南市歴史民俗資料館は市民文化会館の1階にあり、9時から16時30分まで無料で開いている。駅から近いのに、展示の道具には町の時間が沈んでいて、出発直後から足音が小さくなった。
- 曼陀羅寺公園は早咲きから遅咲きまで約60本の藤が植えられた場所。花の盛りを想像しながら歩くと、華やかな名所の中に季節外れの静けさが残っているのが意外だった。
- 古知野神社は江南市古知野町宮裏にあり、境内の情報を追うほど駅近くの町に古い地名の層が重なっていると分かる。大きな名所ではないからこそ、境内の静けさを自分で測りたくなった。
- 江南市の木曽川沿い遊歩道は全長6.5kmで、歩道とサイクリングロードが分かれている。観光の中心から外れるほど道の目的が単純になり、川を見ながら歩くことだけが残るのがよかった。
- フラワーパーク江南は木曽川沿いの小杁町一色にあり、春から秋は9時30分から17時まで開園している。整えられた花壇の先に河川敷の大きな空が続き、人の手と川の時間が同じ景色に収まった。
- KOTI江南店は江森町中にあるカフェで、月木金は7時30分から17時、土日は8時から17時。川辺の風を受けたあと、季節の食事を扱う店の落ち着きが町へ戻る合図になった。