LoqiRoam · 旅日記

曲がり角の先に、砂浜があった

喫茶店から河川敷、古社、球場を経て、自然環境センターと甲子園浜へ抜けた鳴尾の寄り道旅。

武庫川団地前では、いきなり遠くへ行かず、駅からすぐの喫茶店で街の朝の輪郭を眺めた。そこから大通りを信じきらず、住宅地の細い道を選ぶ。武庫川の河川敷に出ると、道は急に空へ広がり、川沿いの緑が団地の密度をほどいていった。鳴尾八幡神社では、住宅街の奥に古い扁額と長い由緒が残っていることに驚く。次に甲子園球場の外周へ向かうと、レンガに刻まれた誰かの思いが足元に現れ、静かな社とは別の地域の記憶が立ち上がった。そこから枝川沿いへ離れ、甲子園浜自然環境センターで海と渡り鳥の本に囲まれる。最後は砂浜、干潟、磯のある甲子園浜へ。泳げない海なのに、眺めているだけで十分だった。道を一本間違えたような寄り道が、いちばん旅らしかった。

この旅の足跡

  1. 駅から二分の店なのに、朝7時から21時まで開いている。90席の喫茶空間で、団地の一日が始まる前に少しだけ時間を盗んだ。
  2. 武庫川の河川敷は9km続く緑地で、春は菜の花、秋はコスモスが彩る。広すぎて、次の曲がり角を決めるのが少し難しい。
  3. 鳴尾八幡神社は創立年代不詳ながら文安年間の創立とされ、慶応3年の扁額も伝わる。住宅街の奥で時間だけが急に古い。
  4. 甲子園球場の外周には、思いを刻んだレンガが床面に敷かれている。試合がなくても、足元だけは誰かの応援で埋まっていた。
  5. 甲子園浜自然環境センターには海や渡り鳥の本が約500冊あり、窓から浜を一望できる。夕日がきれいだという一文に、予定を少し曲げた。
  6. 甲子園浜には阪神間に残る砂浜・干潟・磯があり、遊泳はできない。海は近いのに、入るより眺める方が似合う午後だった。
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