LoqiRoam · 旅日記
山へ向かう道の途中で
駅から村の中心、縄文遺跡、山の宿へ移動し、金峰山を終着に静けさの変化をたどった。
信濃川上駅では、列車が去ったあとのホームにまず耳を澄ませた。そこから村の中心へ歩くと、千曲川と畑と山道が、観光地の案内板よりも素直に土地の輪郭を教えてくれる。役場のある大深山地区では現在の暮らしに触れ、少し戻るようにして大深山遺跡へ向かった。標高の高い台地に残る縄文の住居跡は、説明を読むほど遠い昔になるのではなく、風の冷たさや見晴らしによってかえって近く感じられた。午後は村営バスと徒歩を組み合わせ、川端下の金峰山荘まで山側へ進んだ。集落の音が薄れていくにつれ、旅の目的も場所を集めることから、音の少なさがどのように変化するかを確かめることへ変わった。最後に金峰山を遠くから眺める。五丈岩を抱く山は、静けさを隠しているのではなく、こちらの歩調が落ちるまでそこにあるようだった。
この旅の足跡
- ホームの屋根に村特産のカラマツが使われた駅を出ると、観光地らしさより先に高原の冷たい空気が来た。列車の音が消えた後の余白が印象に残る。
- 役場の所在地は大深山525番地で、村の中心を千曲川が流れる。行政の建物を見ても観光の華やかさはないが、野菜畑と山の暮らしがここへ集まる感じがした。
- 標高約1300メートルの台地に、縄文中期の竪穴住居跡が50か所残る。復元住居の前で、数千年前の人の気配が今の風に混じるように思えた。
- 川端下546-2にある金峰山荘は、金峰山への登山口に近い山の宿。ここまで来ると集落の音が薄れ、山へ入る人の準備だけが静かに残っている。
- 標高2599メートルの金峰山は、五丈岩を信仰のご神体とする山でもある。登頂を急がず、遠くから山の大きさを受け止める終着にした。