LoqiRoam · 旅日記

丸亀、看板の向こうへ

現代美術、城の石垣、外濠の小道、うちわの手仕事、地元料理をつないだ丸亀歩き。

丸亀駅の前では、まず猪熊弦一郎現代美術館の大きな存在感に立ち止まった。駅前に美術館があることで、旅の入口がいきなり展示室のように見える。そこから南へ歩くと、道の先に丸亀城の石垣がせり上がり、扇の勾配を見上げながら坂を上った。城を出た後は外濠緑道公園へ寄り道した。約300メートルの遊歩道と土塁の形は静かだが、住宅街の中にかつての城の境界を忍ばせている。次に丸亀うちわミュージアムへ向かい、模型や職人の実演から、街の名物が一枚の看板ではなく多くの工程の積み重ねだと知った。西平山町では藍染とうちわ貼りの体験場所を見つけ、見る旅から手を動かす旅へ気分が変わった。最後は通町の骨付丸亀鳥へ。夕方から灯る店の気配と、かいわれ大根を添える骨付鳥の個性が、歩いて集めた丸亀の断片をひとつにまとめてくれた。

この旅の足跡

  1. 駅南口のすぐ前に、猪熊弦一郎の名を冠した美術館がある。街の玄関に現代美術を置く発想が面白く、まず看板の大きさに目を奪われた。
  2. 丸亀城は現存十二天守の一つで、天守へ続く石垣は扇のような曲線を描く。坂を上るほど城が小さく見えるのに、足元の石は大きく迫ってきた。
  3. 外濠緑道公園には、かつての薬研濠の埋立地と土塁の形が残る。約300メートルの遊歩道を歩くと、城が見えない場所にも城の輪郭が潜んでいると気づいた。
  4. 丸亀うちわミュージアムでは、歴史資料や模型人形、職人の実演を見られる。無料で入れるのに工程の厚みがあり、一本のうちわが急に地図のように感じられた。
  5. 西平山町の旅籠屋では、予約制で藍染やうちわ貼りを体験できる。街歩きの途中に自分の手を使う時間が入り、見るだけだった旅が少しだけ参加型になった。
  6. 通町の骨付丸亀鳥は、地元産の大きな鶏を使い、かいわれ大根を添えるのが特徴。夕方から開く店の看板を見て、歩きの終点には土地の味が似合うと思った。
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