LoqiRoam · 旅日記

潮風から地下道へ

泉の小さな食堂から小名浜の水族館、市場、岬の公園へ進み、湯本で炭鉱と化石、足湯をつないだ。海・商い・風・地下の時間が曲がり角ごとに入れ替わった。

泉を出るとき、今日は直線を信用しないことにした。駅から少し離れた食堂で昼の営業日にだけ開く時間へ入り、甘口のカツ丼の話を聞いているうちに、旅の速度が決まる。そこから小名浜へ向かい、アクアマリンふくしまで水の奥行きを眺めた。外へ出れば、ら・ら・ミュウの市場が魚と土産とピアノの音で待っている。にぎわいに長居しかけたが、次の角では三崎公園の風を選んだ。海を見下ろしたあと、湯本へ移動する。ほるるでは炭鉱の黒い記憶と化石の太古が同じ館内で隣り合い、時間の折れ曲がり方に驚いた。終わりは駅前の足湯。地下の熱が靴底から戻ってきて、今日の寄り道が一つの地図になった。

この旅の足跡

  1. 泉駅から少し外れたにじいろkitchenは、食堂とカフェの顔を持つ地域の憩いの場。営業日は水木金土の昼だけで、甘口のカツ丼という意外な気配に足が止まった。
  2. アクアマリンふくしまは年中無休で、季節によって17時または17時30分まで開いている。海を眺める施設だと思っていたら、展示の中で水の奥行きに引き込まれた。
  3. いわき・ら・ら・ミュウは9時から18時までの市場で、海鮮や土産、2階の食事処まで一つの建物に集まる。魚の匂いとストリートピアノが同居する組み合わせが妙にいい。
  4. 三崎公園は約70万平方メートルの岬の公園で、マリンタワーは海抜46メートルの台地に立つ。市場の屋根を出た途端、風のほうが大きな案内板になった。
  5. ほるるは9時から17時まで開館し、常磐炭田の資料と市内発見の化石を同じ場所で見せる。模擬坑道から太古の骨格へ飛ぶ時間の段差に、少し目がくらんだ。
  6. 湯本駅前の足湯は、温泉街の入口で靴を脱ぐ小さな休憩所。炭鉱と化石を見た直後に湯気へ戻ると、地面の下にも街の記憶が続いているように思えた。
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