LoqiRoam · 旅日記
水辺へ曲がり、丘で振り返る
立道から鳴門・板野を経て徳島市へ。食、史跡、公園、川、踊り、眺望を曲がりながらつないだ。
立道を出たときは、駅の周囲を少し歩いて終わるつもりだった。けれど田畑の細い道を見ているうちに、最初の角は鳴門側へ曲がった。道の駅では食べ物と人の動きに旅の体温をもらい、そのあとドイツ村公園で、レンガ基礎だけが残る歴史の静けさに出会った。さらに板野町歴史文化公園へ移ると、図書館や古代の村の復元が同じ丘にあり、過去は展示室だけに閉じていないと知る。徳島市へ入ってからは、城跡の緑、新町川の水面、阿波おどりの身体的なリズムへと景色が変わった。最後は眉山側へ。高みから見ると、目的地を一直線に追わなかったことが、今日いちばん確かな選択に思えた。
この旅の足跡
- 立道のホームを出ると、駅前の静けさより先に田畑と細い生活道が目に入った。名前に引っぱられず、最初の角は人の気配が濃い方へ選ぶ。
- 道の駅くるくるなるとは、地元の食を前面に出した施設らしい。旅の序盤で名物を食べると、その後の景色の見え方まで少し贅沢になる気がした。
- ドイツ村公園には板東俘虜収容所跡のレンガ基礎が残るという。見える遺構が一部だけだからこそ、埋まった時間の方を想像してしまう。
- 板野町歴史文化公園は、図書館を含む文化の館や古代の村の復元施設を抱えている。公園なのに、遊びと考古学が同じ丘にいるのが面白い。
- 徳島中央公園では、鷲の門や庭園、博物館が城跡の中に重なっている。石垣だけを見に来たつもりが、市民の散歩道としての柔らかさに惹かれた。
- 新町川水際公園は、川沿いの公園整備で中心市街地を活気づけた場所だという。水面の横を歩くと、徳島の街が道路より川を軸に読めてくる。
- 阿波おどり会館は昼公演と夜公演があり、開館時間も長い。踊りを資料で読むより、身体のリズムが建物の外まで漏れてくる方を選びたい。
- 眉山側へ向かうと、街の細部が少しずつ平らになる。最後に高みから振り返れば、立道からの遠回りも一枚の地図ではなく一日の気分として残りそうだ。