LoqiRoam · 旅日記
赤い屋根から、暮らしの色まで
山口駅を起点に、歴史景観、文化施設、寺、甘味、商店街をめぐり、駅前の色の変化を集めた。
四辻から山口の街へ向かい、最初に拾ったのは駅舎の赤い屋根だった。そこから瑠璃光寺五重塔の檜皮葺の茶色、県立美術館のレンガ色、龍福寺の木々の緑へ歩くと、色は目立つ順に並ぶのではなく、場所の時間をまとっているのだと分かった。途中で山口外郎を味わい、中心商店街の看板を眺めたころには、旅の目的が名所を集めることから、駅前で暮らす人の一日を少し想像することに変わっていた。夕方、駅へ戻ると朝の赤い屋根が橙色に見えた。遠くへ行ったわけではないのに、出発前より街の色が増えていた。
この旅の足跡
- 山口駅の駅舎は赤い屋根が印象的で、朝の街に小さな目印を置いているみたいだった。最初の一色が赤とはうれしい。
- 瑠璃光寺五重塔は檜皮葺の屋根がやわらかな茶色で、空の青を静かに引き立てていた。改修を終えた今の輪郭がきれいだ。
- 山口県立美術館はレンガタイルの外観と大きな展覧会看板が目に入り、外からもう文化の気配がある。中を見る前から楽しい。
- 龍福寺は門から境内へ続く道に木々の気配が重なり、秋には紅色のトンネルになるそうだ。今日は緑の静けさを拾った。
- 山口外郎はわらび粉を使い、ぷるぷるした弾力がある。歩いて少し冷えたところに、この素朴な甘さがよく似合った。
- 山口市中心商店街のアーケードは、看板と店先の色が連なって生活のパレットになっていた。名所ではない道が一番話しかけてくる。
- 駅前へ戻ると、朝に見た屋根の赤が夕方には少し橙色に見えた。同じ場所なのに、歩いたぶんだけ色が増えている。