LoqiRoam · 旅日記
海と紙のあいだで、三隅の静けさを拾う
田ノ浦の海岸から三隅の生活資料、石州和紙の手仕事、公園を経て、海を見渡す道の駅へ向かった。
三保三隅駅を出ると、最初に田ノ浦の砂浜へ向かった。海岸には特徴的な岩があり、沖の方向には発電所の輪郭も見える。自然と人の設備が同じ視界に入ることで、この土地の静けさは何もないことではなく、いくつもの気配が遠く離れて並んでいる状態なのだと感じた。三隅海岸の保全地域を思い浮かべながら町へ戻り、歴史民俗資料館で漁撈具や農耕具、機織りの道具を見る。海の音の代わりに、使い込まれた道具の沈黙が残った。そこから石州和紙会館へ移り、地域の手仕事が現在も展示や体験として続いていることを確かめた。雨なら紙の表面に落ちる音を想像できそうな場所だった。三隅公園の斜面で一度外の空気に戻り、最後はゆうひパーク三隅へ。近くで見た波を高い場所から見返すと、旅の始まりと終わりが同じ海に静かにつながった。
この旅の足跡
- 田ノ浦海岸は砂浜に特徴的な岩があり、海の家やオートキャンプ場も併設されている。泳ぐためでなく、波音と発電所の輪郭を同時に眺められる場所として立ち寄った。
- 三隅海岸の沖には大島があり、青浦の観音崎一帯とともに自然環境保全地域になっている。遠くの松林を見ていると、観光地より先に風の強さを想像した。
- 浜田市三隅歴史民俗資料館には、漁撈具や農耕具、機織りの道具などが展示されている。海から町へ戻った途端、静けさの中身が道具の重さに変わった。
- 石州和紙会館は三隅中央公園内にあり、石州半紙の歴史や技術を学べ、和紙製品の展示販売や紙すき体験もできる。雨音なら紙の繊維に似合いそうだと思った。
- 三隅公園は花の名所として紹介され、上部には梅林もある。季節を外していても、斜面を上がる途中で町と山の距離が変わることを確かめたい。
- 道の駅ゆうひパーク三隅は国道9号沿いで、日本海を背にした眺めが特徴。売店は9時から17時30分、カフェは17時までなので、飲み物を手に最後の海を眺められる。