LoqiRoam · 旅日記

看板の文字を追って、港の風へ

瓦町の商店街から美術館、海とつながる城跡、港の広場、倉庫街のカフェへと歩き、看板を入口に高松の商いと歴史を眺めた。

瓦町を出てすぐ、駅前の大きな案内よりも、店先に並ぶ小さな文字を追うことにした。南新町から丸亀町へ続くアーケードでは、人の流れに混じりながら、看板の高さや字体が通りごとに変わるのを眺めた。一本道をずらして高松市美術館へ入ると、商店街で見ていた表面のにぎやかさが、讃岐漆芸や金工の静かな細部へ置き換わる。そこから北へ向かい、玉藻公園の石垣と水手御門に出会う。城跡なのに海水の堀が残っていることが、街の歴史を急に立体的にした。最後はサンポートの空と港を眺め、北浜alleyの古い倉庫と新しい店名の間を歩いた。出発時に追っていた看板は、帰るころには街の時間を読むための小さな手がかりになっていた。

この旅の足跡

  1. 瓦町を出ると、菊池寛通りの先に商店街の案内が重なって見える。駅前の便利さと、知らない店名を追う楽しさが同居していて、最初の一歩から少し迷いたくなった。
  2. 南新町から丸亀町へ続くアーケードは、約470メートルの歩行者の道。ガラス越しの明るさより、店先ごとに違う文字の大きさが気になり、歩く速度まで店に合わせて変わった。
  3. 紺屋町の高松市美術館は、讃岐の漆芸や金工も扱う場所。商店街で拾った派手な看板の印象を、今度は工芸の細かな表面へ持ち込めそうで、街の見方が少し変わる。
  4. 玉藻公園では、月見櫓や水手御門の向こうに、海水を取り込む堀が残る。城跡なのに海の気配が近く、石垣の線を追うと港町の成り立ちまで想像したくなる。
  5. サンポート側の屋上広場に立つと、ウッドデッキの先で瀬戸内の空と港町の景色が一気に開く。近くの石垣を見ていた目が遠くへ逃げて、散歩が旅らしい距離に変わった。
  6. 北浜alleyは、高松港近くの倉庫街を生かした店とカフェの集まり。古い壁に新しい店名が載る景色は、今日追ってきた看板の旅の終点としてちょうどよく、港の風まで店内に入り込むようだった。
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