LoqiRoam · 旅日記
明るさの境目をたどる
親水公園から参道、水面、歴史展示、盆栽、荒川沿いの牧場へ、光の見え方を変えながら進んだ。
北上尾では、まだ朝の光がどこまでも平らだった。上平公園のせせらぎで最初の揺れを見つけ、上尾丸山公園の大池では、水面より先に生き物の気配が動くのを感じた。そこから大宮へ移ると、氷川参道の長いケヤキ並木が、日向と木陰を細かく交互に置いていた。舟遊池では水が樹木と空を重ね、博物館ではその外の景色が展示ケースの反射に変わった。盆栽美術館で小さく縮んだ風景を眺めたあと、荒川沿いの榎本牧場へ向かった。最後に空が広がると、追っていた光は景色ではなく、場所から場所へ渡っていくものだったとわかった。
この旅の足跡
- 上平公園には自然林の散策路と親水広場がある。せせらぎのそばだけ空の色が低く残り、運動施設の白い線との対比に少し驚いた。
- 上尾丸山公園は「水と緑の調和」をテーマにした公園で、大池の自然再生も続いている。水面は静かなのに、生き物の気配だけが先に動いていた。
- 氷川参道はケヤキを中心に約650本の樹木が南北約2キロ続く。日向から木陰へ入るたび、街の音が一段遠くなり、道そのものが光を測っていた。
- 大宮公園の舟遊池は昭和9年に完成した約1万8600平方メートルの池。ボートのない時間、水面に樹木だけが映り、古い池が空を長く保管しているように見えた。
- さいたま市立博物館は原始・古代から現代までの地域史を展示し、開館時間は9時から16時30分。外の夕光を見た後では、展示ケースの反射まで時間の層に感じられた。
- 大宮盆栽美術館は3月から10月は16時30分まで開館し、盆栽の名品や関連美術を展示する。小さな樹の影が、遠い山の夕暮れを黙って縮めていた。
- 榎本牧場は荒川沿いにあり、牧場の風景と乳製品を楽しめる。夕方、広い空の下で牛の気配を聞くと、都市で追っていた光が急に遠くへほどけた。