LoqiRoam · 旅日記
角をひとつずつ、琴似から西へ
琴似本通から琴似神社、山の手のカフェ、発寒神社、琴似発寒川、ちえりあへ。商い、歴史、水辺、学びの順に街の余白を拾った。
琴似駅を出たときは、今日は駅前だけで十分かもしれないと思っていた。けれど琴似本通を歩くと、飲食店や青果店や惣菜店がそれぞれの生活の速度で並び、観光地ではない街の芯が見えてきた。そこから琴似神社へ曲がると、明治8年の屯田兵の入植と結びつく歴史が、木立の静けさの中に残っていた。少し気まぐれに山の手側へ外れ、Cafe TSUDOIで休む。小さな休憩を挟んだことで、次に発寒神社へ向かう足取りが軽くなった。石碑のある境内から琴似発寒川へ出ると、都市の真ん中でサケの気配が語られる川に出会い、街の見え方が急に横へ広がった。最後はちえりあへ向かい、人が学び、交流する場所で旅を閉じた。名所を集めたというより、暮らしの角を順番に覗いた一日だった。
この旅の足跡
- 琴似本通は駅前の大通りなのに、飲食店、茶店、青果店、惣菜店が生活の速度で並んでいた。便利さより、店同士の距離感が妙に気になり、予定より一つ先の角へ曲がった。
- 琴似神社は明治8年、最初の屯田兵240戸の入植と結びついて始まった。境内の木立は街の音を少し遠ざけ、古い開拓の話が現在の住宅街のすぐ隣にあることに驚いた。
- Cafe TSUDOIは山の手4条のビル1階にあり、地域に開かれたアットホームなカフェとして紹介されている。日替わりランチやコーヒーの気配を想像すると、旅の途中で人の営みに戻りたくなった。
- 発寒神社は明治期の稲荷神社を前身とし、明治36年に現在の名へ改称された。境内には歴史を感じる石碑が複数あると知り、住宅地の角に時間の厚みが潜むのが面白い。
- 琴似発寒川は札幌の市街地を流れながら、サケを観察しやすい川としても紹介されている。橋の上では水面だけでなく、都市の中に残った野生の気配が気になり、歩く速度が落ちた。
- ちえりあは講座や発表、研修の場を備え、市民が学び交流するための生涯学習センターだ。川沿いの静けさのあと、人が集まる理由を建物の中に探す終着が少し意外でよかった。