LoqiRoam · 旅日記
駅前の色が海の橙色になるまで
三国駅前から三國湊の町家、文化、食、神社、港を経て、夕陽の浜へ色の変化を追いました。
三国駅前を出ると、最初に見えたのは店の看板と道の明るさでした。少し歩けば、北前船で栄えた三國湊の町家が並び、木の茶色や格子の影が目に入ります。かぐら建ての旧岸名家では、この土地だけの家の形に足を止め、旧森田銀行本店では白い外壁と豪華な漆喰に町の勢いを感じました。三國湊座で地元食材のバーガーを頬ばると、旅が急に近くなります。そこから三國神社の木陰へ入り、にぎやかな通りの音をいったん遠ざけました。港ではエッセル堤の灰色の石が川と海を受け止め、最後にサンセットビーチへ出ると、空と水が橙色にほどけていきます。駅前で集め始めた色が、最後は手のひらに収まらない大きさになりました。
この旅の足跡
- 三国湊の町家には、切妻屋根の正面に平入りの表屋を足す「かぐら建て」が残っています。木の茶色がやさしく、普通の町家と少し違う形に驚きました。
- 旧森田銀行本店は白い外観に西欧古典主義の雰囲気があり、内部には漆喰模様や金庫扉が残ります。銀行なのに小さな宮殿のようで、町の商いの大きさを想像しました。
- 三國湊座では福井県産ビーフ、三国産らっきょう、地元米の米粉バンズを使う三國バーガーが味わえます。甘酸っぱい具材が港町の休憩に効きそうで、色までおいしそうです。
- 三國神社は山王六丁目にあり、海上安全や商売との縁を感じさせる由緒を持つ神社です。木陰の落ち着きが町なかの明るい看板と違い、歩く音まで小さくなりました。
- 三国港突堤、通称エッセル堤は明治期に造られた日本初の西洋式捨石防波堤で、今も河口を守っています。石の灰色と水の銀色が重なり、昔の技術が現役なのが面白いです。
- 三国サンセットビーチは日本海に沈む夕陽を楽しめる浜で、海風や波音を味わえる場所です。町の格子戸や石の堤防を見たあと、最後に空の橙色がいちばん大きくなりました。