LoqiRoam · 旅日記
山影の境目で、鬼怒川から川治へ
龍王峡の滝と岩影から温泉街の橋と足湯へ移り、川治ダムの高みで谷の深さを見届ける旅。
新藤原を出た朝は、まだ旅の輪郭を決めなかった。龍王峡へ向かうと、虹見の滝の水音が木立の向こうから先に届き、岩崖のそばの五龍王神社では、景色と祈りが同じ影の中にあった。遊歩道を進むほど、岩の色と川の明るさが細かく変わり、山は一枚の風景ではなくなっていった。鬼怒川温泉街へ下りて橋を渡り、足湯カフェで川を眺めると、渓谷の静けさが湯気の向こうで少し人の暮らしに近づいた。そこから川治へ移り、ふれあい公園の足湯で歩みをゆるめる。最後は川治ダムの展望台へ上り、187段の先から谷を見下ろした。近くでは岩の影だったものが、遠くでは地形の深さそのものに見えた。
この旅の足跡
- 虹見の滝のそばに五龍王神社が鎮まり、岩崖の下で水音だけが先に届く。朝なら滝に虹が出るという名前の由来も、光の角度で確かめたくなる。
- 龍王峡の遊歩道は約3キロの渓谷に沿い、奇岩と鬼怒川の青が木立の暗がりから浮かび上がる。岩の色が場所ごとに変わるのが意外だった。
- 鬼怒川温泉ふれあい橋では、温泉街の建物と川面が同時に見える。山の影が橋の上ではなく、向こう岸の斜面に長く残っていた。
- あし湯カフェ エスポは鬼怒川を眺めながら足湯に浸かれる。湯気越しの川は輪郭が少しぼやけ、歩いてきた景色まで柔らかく戻ってきた。
- 川治ふれあい公園の足湯は午前9時から午後6時まで使える。二つの湯の屋根影が水面に落ち、川治の山道へ向かう気持ちが整った。
- 川治ダム展望台へは187段を上り、下流からダムを眺められる。高みから見る谷は暗い塊ではなく、光を抱えた地形として残った。