LoqiRoam · 旅日記
水辺へほどける光
湧き水から海の青い光、旧街道の影、展望風呂の夕暮れへ。自然と町の明るさをつないだ。
西滑川を出ると、まず行田公園の木陰へ入った。花菖蒲の季節を想像しながら、行田の沢清水がつくる細い明るさを追う。そこから海側へ移ると、ほたるいかミュージアムの暗い展示が待っていた。青く発光する生き物の話を聞いたあとでは、外の海も少しだけ生き物のように見える。滑川海浜公園の展望の丘では、湾と立山連峰の間に薄い銀色の境目があった。帰り道は瀬羽町の旧北陸街道へ入り、酒造や商家の格子に沈む影を見た。養照寺の門前で歩みを落とし、最後はあいらぶ湯へ。海と山を別々に眺めていた一日が、湯気の向こうで一枚の淡い景色になった。
この旅の足跡
- 行田公園には約88種4万株の花菖蒲と、園内の森を育てる行田の沢清水がある。水面の反射より、木陰の白さが先に残った。
- ほたるいかミュージアムは午前9時から午後5時まで。季節には本物のホタルイカが青く発光するライブシアターがあると知り、暗さにも種類があると思った。
- 滑川海浜公園の展望の丘では、富山湾と立山連峰、遠く能登半島まで同時に眺められる。海岸線は青ではなく、空の色を少しずつ返していた。
- 瀬羽町周辺は旧北陸街道の宿場町で、旧宮崎酒造や菅田家住宅など登録文化財が続く。格子の奥が暗いほど、道の白さが浮いて見えた。
- 養照寺は加賀藩の本陣となり、江戸時代後期の本陣の姿をほぼ完全に残す。門の内側だけ時間の速度が違うようで、足音が少し遠く聞こえた。
- あいらぶ湯は滑川市民交流プラザ5階にあり、富山湾と立山連峰を望む展望風呂と海洋深層水風呂がある。夕方の光を、湯気越しにもう一度見たい。