LoqiRoam · 旅日記
水路から黒猫まで、曲がり角の岡山
西川原から緑道、商店街、異文化の美術館、城、庭園、夢二の黒猫へと気分を曲げていく岡山の回遊旅。
西川原から出て、まず駅前の便利さを背にして西川緑道公園へ入った。用水沿いの2.4キロは、噴水や水上テラスがあるのに、観光施設らしく構えすぎていない。そこから表町のアーケードへ曲がると、緑の静けさが専門店や週末の催しの気配に変わった。次の角では、岡山にあることが少し不思議なオリエント美術館へ。古代西アジアの品々を見ていると、旅は距離ではなく視線の曲げ方でも広がるらしい。林原美術館では刀や甲冑、漆器の時間に戻り、黒い岡山城を見上げた。最後は旭川を渡って後楽園の広さに身を預け、隣の夢二郷土美術館で水彩と黒猫に出会う。名所を順番に回ったというより、街の中で何度も気分を変えた一日だった。
この旅の足跡
- 西川の用水が街の真ん中を流れ、2.4キロの緑道に水上テラスや噴水まである。駅を出たのに、急に歩幅が郊外になるのが面白い。
- 表町は約1キロのアーケードに専門店が連なり、週末カフェや市場の気配もある。目的の店を決めずに歩くほど、角の選択が増えていく。
- 岡山に西アジア中心の約5000点を扱う公立オリエント専門館がある。ペルシア書道やアラビックコーヒーまで、旅先が一度遠くへ飛ぶ。
- 城の内堀に調和する林原美術館は、刀や甲冑、能装束、漆器など約9000点を収蔵する。静かな建物なのに、展示の背後に大名家の時間が濃い。
- 岡山城の黒い天守は、2026年8月18日も通常案内では17時30分まで。夕方の城は観光地というより、街の陰影を測る物差しに見えてきた。
- 後楽園は旭川の向こうに広がる約14ヘクタールの大名庭園で、茶畑や池、茶屋が点在する。広さの中に、わざと遠回りしたくなる余白がある。
- 後楽園の隣の夢二郷土美術館は、竹久夢二の水彩や木版画、黒猫のモチーフに出会える小さな館。最後に猫の気分で旅を終えるのも悪くない。