LoqiRoam · 旅日記
白い駅から鬼の面まで
岩沢を起点に北上駅、展勝地、博物館、民俗村、鬼の館をつなぎ、駅前の色を川・木・歴史・芸能へ広げた。
岩沢を出るときは、駅前の看板をひとつ見つければ十分だと思っていた。けれど北上駅へ向かう列車に乗ると、山あいの緑から町の明るい色へ、景色が少しずつほどけていった。展勝地では北上川の広さに立ち止まり、そのあと博物館で川と山の記憶を知った。隣のみちのく民俗村では、古民家の木壁や屋根が、駅の新しい案内表示とは別の時間を見せてくれた。最後に鬼の館へ移ると、旅の色は風景から顔へ変わった。静かな岩沢を出発して、川、木、土、鬼の面まで拾えたので、帰り道の駅明かりも少しだけ違って見えそうだ。
この旅の足跡
- 岩沢駅は山あいの北上線にぽつんと立つ小さな駅。線路の銀色と周囲の深い緑が近く、旅の最初から色の密度が高い。
- 北上駅に着くと、ローカル線の気配から新幹線の大きな流れへ切り替わる。西口と東口で、同じ駅なのに明るさが違って見えそうだ。
- 展勝地は北上川沿いに約2キロの桜並木が続く公園。花の季節でなくても、川の青と並木の枝が長い線をつくっている。
- 北上市立博物館では、北上川と北上山地を中心に地域の歴史と自然を扱う。外の景色を見た直後だから、展示の地図が急に立体的に感じる。
- みちのく民俗村には古民家や歴史的建造物が移築され、木壁や曲がり家の輪郭が続く。新しい駅の色とは違う、手で育った茶色だ。
- 鬼の館は鬼をテーマにした博物館で、世界の鬼の面や地域の鬼剣舞につながる資料を見られる。旅の最後に、顔のある色が残った。