LoqiRoam · 旅日記
角を選んだら、谷戸まで来ていた
松が谷の商店街から公園、彫刻、緑道、谷戸と池へ。生活の町が地形の旅に変わっていった。
松が谷から歩き始めたとき、目的地は決めなかった。整然とした住宅路の角で、まっすぐ進むより細い分岐を選び、商店街へ入った。そこには長く閉じていた場所をカフェや運動室として使い直す動きがあり、ニュータウンは完成した町ではなく、更新され続ける町なのだと感じた。次に立ち寄った東中野公園では、池や雑木林の脇を学生が通り抜け、広場と生活路が自然につながっていた。大塚公園では運動施設と彫刻が同じ空の下に並び、計画された風景にも偶然の表情がある。そこから緑道をたどると、道は丘を越え、昔の谷戸の面影が残るからきだの道へ変わった。最後は中沢池公園の奥で足を止めた。名所を巡ったというより、曲がるたびに町の速度を選び直した一日だった。
この旅の足跡
- 松が谷の住宅路は整然としているのに、角を一つ曲がるだけで生活音の距離が変わる。予定より静かで、最初の分岐からもう寄り道が始まっていた。
- シャッターの記憶を持つ商店街に、カフェや運動室を含む新しい居場所が重なっている。古さを消さずに使い直す発想が、少し意外で面白い。
- 東中野公園は、池のある日本庭園風の一角と雑木林、広場や遊具が同居する。学生の通り道にもなっていて、公園が町の抜け道になっていた。
- 大塚公園は運動広場や芝生、テニスコートを抱える大きな公園なのに、園内には彫刻も点在する。スポーツの音と静かな造形が同じ風景にあった。
- からきだの道には、昔の谷戸の面影を残す緑と新しい街並みが接している。道標に従うだけでも、丘と谷の高低差が旅の速度を変えていく。
- 中沢池公園の奥には池と日本庭園風の景観があり、花菖蒲の場所としても知られる。季節外れでも、谷戸の奥へ道が沈んでいく感じが静かな終着になった。