LoqiRoam · 旅日記

港町の色は、駅前まで続いていた

食、倉庫、庭、港、市場、高台をつなぎ、酒田の色を駅前へ持ち帰る旅。

東酒田を出た朝は、駅前の景色を一色ずつ集めるつもりだった。最初に酒田米菓の売店で赤や黄色の袋を見つけ、旅が少し遠足らしくなった。山居倉庫では黒い土蔵と白い壁、背後の深い緑を眺め、酒田の米の記憶が建物の形に残っていることを感じた。本間美術館の鶴舞園では同じ緑でも静けさの濃さが違い、歩く速度までゆっくりになった。港へ出ると空と水の青が一気に広がり、船の白い線が思いがけず主役になった。市場で魚の銀色と丼の赤を味わい、日和山公園から港と最上川河口を見下ろす。駅前に戻るころには、看板も自転車も朝より鮮やかだった。遠くへ行ったというより、街を見る目が少し開いた一日だった。

この旅の足跡

  1. 酒田米菓の売店は9時から開き、庄内の米から生まれたせんべいが並ぶ。袋の赤と黄色を見ただけで、朝の旅が遠足らしくなった。
  2. 山居倉庫は米の保管に使われた土蔵群で、黒い壁と白い壁、背後のケヤキ並木が印象的だ。実用の建物なのに、光の中では舞台のように見えた。
  3. 本間美術館では清遠閣と名勝の鶴舞園を一緒に見られる。松と池の静かな緑を歩くと、倉庫で見た黒が今度は庭の落ち着きに感じられた。
  4. 酒田港は最上川河口に発達した港で、北前船の歴史を持つ。岸辺に立つと、青い空と水の広さに対して、船の白い線が驚くほど鮮やかだった。
  5. さかた海鮮市場では港の近くで魚介を味わえる。銀色の魚、赤い丼、潮風の匂いが重なり、さっき見た港がそのまま昼ごはんになったようだった。
  6. 日和山公園は酒田港と最上川河口を望む高台で、六角灯台も見える。濃い松の緑の向こうに海が開け、歩き疲れた気分まで軽くなった。
  7. 酒田駅前に戻ると、出発時には見過ごした看板や自転車の色が目立った。遠くへ行ったからではなく、港町を見る準備ができたから街が変わったらしい。
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