LoqiRoam · 旅日記
城跡から池へ、町の奥行きを拾う
本納の小さな店と城跡、茂原の寺と池をつなぎ、町の奥行きを三つの発見として味わった。
新茂原を出て、まず本納の小さなカフェへ向かった。金曜の午後だけ灯るような店の気配に、旅の速度がすっと落ちる。そこから本納城跡へ歩くと、穏やかな町並みの奥に削壁や抜穴を残す山城が現れ、最初の発見は地形そのものになった。JRで茂原へ戻ると、七夕まつりの竹飾りを待つ商店街の余白が目に入り、町が季節ごとに姿を変えることを感じた。藻原寺では大きな仁王門と石造の釈迦如来に出会い、街の中心に長い時間が重なっていることを知る。最後は茂原公園の弁天湖、高久蓮池公園へ。朱色の橋の向こうの水面から、住宅地の時計台まで、派手ではない景色が三つ目の宝物になった。
この旅の足跡
- 本納の小さなカフェは金曜の13時から19時まで。店内の小ささを売りにする場所で、旅の最初に入ると町の距離感まで近く感じられそうだ。
- 本納城跡には中世山城の削壁や抜穴、狼煙台の遺構が残るという。山道の先に戦の気配が眠るとは、住宅地の印象からは少し意外だった。
- 茂原駅周辺では7月下旬に約800本の竹飾りが商店街を彩る七夕まつりが開かれる。今日は飾りのない通りにも、祭りを待つ余白が見える気がした。
- 藻原寺の仁王門は高さ25メートルの多宝塔式で、境内には高さ4.85メートルの石造釈迦如来立像もある。門を見上げると、街の中心が急に深くなる。
- 茂原公園の弁天湖には朱色の橋がかかり、起伏に沿った散策道や展望広場もある。寺の余韻で歩くと、池の亀や魚まで小さな同行者に見えてきた。
- 高久蓮池公園は緑ケ丘の住宅地にあり、池の周囲に散策路や階段が続く24時間開放の公園。大きな時計台が目印なのに、主役は静かな水面だった。