LoqiRoam · 旅日記

駅前から、見える色が増えていく

向原駅を起点に、喫茶店、郵便局、神社、森、展望台をつないで、暮らしと歴史と自然の色を集めた。

向原駅を出ると、まず線路と空の広さに目が向いた。駅前の色を集めるつもりだったので、看板や標識だけを探そうと思っていたのに、駅1階の喫茶店から漂うコーヒーの香りと、白ねぎ・青ねぎの乗った夜叉うどんの話で、旅はすぐに食の色へ寄り道した。そこから郵便局前の赤いポストを見つけ、町の人が毎日使う色に足を止める。琴比良神社では、朱色より先に元禄以来の時間の長さに驚き、國貞山神社の周りでは建物と森が一緒に暮らしているような緑を感じた。最後に丸山公園の展望台へ上がると、駅前で拾った小さな色が、道や屋根や樹林の間に点々と広がって見えた。色を探したというより、見落としていた町の表情が少しずつ見えるようになった一日だった。

この旅の足跡

  1. 駅を出てすぐ、線路の向こうまで空が広い。小さな駅なのに、朝の光を受けた屋根や標識の色がきちんと目に入って、旅の始まりらしい。
  2. 向原駅の1階にある喫茶店は、挽きたてのコーヒーの香りと常連さんの笑い声が特徴。夜叉うどんには地元の白ねぎと青ねぎがたっぷりで、緑が食卓に来たみたいだった。
  3. 向原郵便局は向原町坂450にあり、道の途中で赤い郵便ポストが目に入る。観光名所ではないのに、町の便りを毎日受け止める色だと思うと急に気になった。
  4. 琴比良神社は『坂のこんぴらさん』と呼ばれ、元禄13年に讃岐の金毘羅神社から勧請されたと伝わる。朱色を探して来たのに、まず長い時間の重さに驚いた。
  5. 國貞山神社の周辺は、神社の歴史的資産と樹林地が一体になった緑地環境保全地域。建物の色より、木漏れ日の濃淡が主役に見えてきた。
  6. 丸山公園には山頂の少し変わった形の展望台と遊歩道があり、向原町を一望できる。最後に見下ろすと、駅前で拾った色が町の中に散らばっていた。
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