LoqiRoam · 旅日記

駅から丘へ、三つの発見

幌向から岩見沢へ出て、保存建築、商店街、住まいを生かしたカフェ、丘の公園、地元食材の店をつないだ。

幌向では、旅はまだ地図の端に小さく座っていた。農地の風を背にJRで岩見沢へ出ると、駅舎がまず「ここから街だ」と知らせてくれる。けれど最初の発見は駅ではなく、旧警察署を生かした絵画ホールだった。硬い外壁の内側に絵が並び、町の記憶は一つの顔ではないと気づく。四条通りでは、祭りや踊りの舞台にもなる商店街を歩いた。ラックの商品や店先の気配が、観光案内より先に暮らしを教えてくれた。少し離れたカフェでは、かつての市営住宅の一室が珈琲の場所に変わっていて、建物にも第二の人生があるらしい。最後は南へ向かい、いわみざわ公園の丘とバラ園で視界をほどいた。広い緑のあとに、地元食材を扱うNORTH FARM STOCKへ寄る。大きな名所を制覇した旅ではない。でも、保存された建物、生活の通り、姿を変えた部屋という三つの小さな発見が、最後には花と食へ自然につながった。

この旅の足跡

  1. 幌向の静かな出発点で、農地の向こうへ行く計画を立てた。駅前だけで終わらせないと決めると、風景が急に広く見えた。次はどんな町の音がするだろう。
  2. 岩見沢駅は駅舎そのものが大きな目印なのに、周りには観光地らしさを急がない余白がある。鉄道の町の入口で、まず普通の朝を眺めたくなった。
  3. 旧岩見沢警察署を保存した建物に、松島正幸の常設展示が入っている。外観の硬さと絵のやわらかさが同居するのが意外で、建物は何を覚えているのか考えた。
  4. 4条通りには小売店や飲食店が続き、祭りや踊りの舞台にもなる商店街だという。大きな名所ではないのに、店先のラックが街の体温を伝えてきて面白い。
  5. RICO COFFEE&LIFEは市営住宅の一室をリメイクしたカフェで、壁を抜いたコンクリートの空間だという。住宅の記憶が珈琲店になる変身に驚き、誰の暮らしが残っているのか気になった。
  6. いわみざわ公園は約183ヘクタールの丘陵地で、バラ園だけでなく色彩館や野外音楽堂も抱える。花だけを見るつもりが、丘の広さに気持ちを持っていかれた。
  7. NORTH FARM STOCKの店では岩見沢市志文町の土地で、加工品やカフェの時間に出会える。旅の最後に土産を選ぶと、さっき見た丘が瓶の中へ小さく折りたたまれる感じがした。
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