LoqiRoam · 旅日記

駅前の色、海へほどける

大槌駅から文化、湧水、商店街、高台、湾岸へ進み、最後は吉里吉里駅まで列車で色の違いを比べた。

大槌駅を出ると、ひょうたん島を思わせる屋根が最初の色になった。駅前の明るさに誘われておしゃっちへ歩き、木の建物と図書館の静けさで少し呼吸を整える。御社地公園では新しい町の中に湧水の記憶が残っていて、町は建て替わっただけではなく、昔からの水と一緒に続いているのだと感じた。そのあと商店の看板や軒先を眺め、暮らしの色を拾う。城山公園へ上がると、歩いた道と海が一枚の景色につながった。さらに赤浜で蓬莱島を望むと、駅舎の形が今度は本物の湾の上に現れたように見える。最後は吉里吉里駅まで列車で寄り道した。同じ沿岸でも、駅名と海辺の気配が少し違う。帰り道には、色を集めたはずなのに町の時間まで持ち帰るような気分になった。

この旅の足跡

  1. 大槌駅の屋根は町のシンボル、ひょうたん島を思わせる形。駅前に立つだけで、木のぬくもりと海辺らしい明るさが同時に届いてきた。
  2. おしゃっちは木材を生かした文化交流センターで、図書館やホールが入っている。外の町歩きの途中に本の静けさを挟むと、景色の見え方まで少し変わった。
  3. 御社地公園には、震災前から続く湧水環境と暮らしの風景が残されている。新しい町の中で水の音を探すと、時間が一色ではないと気づいた。
  4. 駅前から少し外れると、看板や店先の色が観光案内とは違う順番で並んでいる。生活のための文字や軒先を眺めていたら、町の今がいちばん近くに見えた。
  5. 城山公園の高台からは、大槌の町と海を一望できる。足元の緑、屋根の色、遠い湾の青が重なり、さっきの道を目で戻れるのが面白かった。
  6. 蓬莱島は大槌湾の入口に浮かぶ、ひょうたん形で親しまれる小さな島。遠くに見える赤い灯台と緑の島影が、町中で見た色を海側から結び直した。
  7. 吉里吉里駅まで三陸鉄道に乗ると、駅名の響きだけで旅の空気が少し変わる。海辺と文学の記憶が重なる場所で、最後の色は青よりも物語に近かった。
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