LoqiRoam · 旅日記
看板の続きを探す午後
駅前の音楽店から本と珈琲、家具、古墳、水辺、備後一宮へと、生活と歴史の看板をつなぐ散歩。
駅家駅を出て、まず小学校の正門前にある小さなlive&cafeの看板を見つけた。駅前の道はただ通り過ぎる場所ではなく、夜には音楽が始まるらしい。そこから本を読みながらコーヒーを飲める店へ移ると、看板の文字が今度は本の背表紙に変わった。さらに家具と珈琲の複合施設へ寄り、暮らしの道具を眺めているうち、町を歩くことと住まいを覗くことが近いと気づいた。後半は丘陵へ向かい、1400年ほど前の二子塚古墳で石室の巨大な石に驚いた。古墳のあとに服部大池の水面へ下りると、過去の権力ではなく今も続く水の仕事が見えてくる。最後は吉備津神社の参道と本殿へ。店、道具、石、水、社殿。名所を集めたというより、次の景色を呼ぶ看板を順に拾った午後だった。
この旅の足跡
- 駅家駅から南へ三分ほどの倉光に、15時から深夜まで開くlive&cafeがある。駅前なのに音楽の入口が小学校の正門前に隠れているのが面白く、昼の散歩が夜の気配へ変わった。
- 書店を併設したTSUTAYA駅家店では、本を読みながらコーヒーを楽しめる。朝8時から夜23時までという幅のある営業に、町の休憩所らしさを感じた。看板の先に読書の時間がある。
- 駅家町坊寺のSUIREN+CoffeeRoasterは、HOLM230という家具の複合施設に入っている。コーヒー店だけを目指したはずなのに、椅子や暮らしの道具まで散歩の視界に入り、休憩の意味が少し広がった。
- 二子塚古墳は6世紀末から7世紀初めの大型前方後円墳で、前方部と後円部の両方に横穴式石室を持つ。墳丘を歩け、石室の奥には巨大な一枚岩が見えるという。丘の上で急に時間の厚みが増した。
- 服部大池は農業用ため池として使われ、周辺が公園に整備されている。駅家駅から徒歩20分ほどという距離感も意外で、古墳を見たあとに水面と桜の名所へ下りる流れが自然に思えた。
- 備後一宮の吉備津神社は福山市新市町宮内にあり、優美な本殿は国の重要文化財。常時公開で、社務所は8時30分から17時まで。水辺の静けさの先に、参道と社殿の線がまっすぐ残っていた。