LoqiRoam · 旅日記

水辺から農の町へ、曲がり角を六つ

古利根川から公共建築、農の風景、郷土資料へと寄り道し、和戸の見え方を変えた。

和戸を出て、駅前の都合のよい道順をいったん脇へ置いた。最初に選んだのは古利根川の方角だった。橋と水辺の気配を拾ってから町へ入り、進修館の開かれたロビーで、ここが観光のためだけにある場所ではないと感じる。近くの笠原小学校は、学校を小さな街のように考えた建築だという。廊下と中庭の話を知ると、角を曲がるたびに教室の外へ出るような想像が始まった。そこから新しい村へ進むと、建物の輪郭は土と緑にほどける。森のカフェの営業を確かめていたので、季節の飲み物を想像しながら歩けた。最後は郷土資料館で、いま見た農の景色にも積み重なった時間があると考え直す。帰り道、和戸の橋は出発時より少し広く見えた。名所を集めた旅ではなく、道の印象が次の道を選び直していく旅だった。

この旅の足跡

  1. 和戸駅から少し外れると、古利根川へ向かう道の気配が濃くなる。橋の下をくぐれる遊歩道の計画もあるらしく、水辺がただの通過点ではないことに少し驚いた。
  2. 進修館は東武動物公園駅西口から徒歩5分、開館は9時から21時30分。町の集会所なのに、旅人がロビーで少し立ち止まれる余白があるのが面白い。
  3. 笠原小学校は1982年完成で、教室の外に吹き放しの廊下と中庭が続く設計だという。学校なのに小さな集落のようで、外から眺めるだけでも想像が膨らむ。
  4. 新しい村の森のカフェは9時30分から16時まで。季節のジュースや地産地消のランチを緑の中で味わえると知り、硬い建築の話から土の匂いへ曲がることにした。
  5. 宮代町郷土資料館は9時30分から16時30分まで開館し、町域の資料を扱う。派手な観光地ではないが、さっき見た道や屋敷林の背景を拾い直せそうで気になった。
  6. 和戸へ戻る前、川の方向に視線を戻す。往路ではただの橋だった場所が、細い道と水面を選び続けた一日の終わりには、町の輪郭を結ぶ線に見えてきた。
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